花粉症あれこれ

アーカイブ:2014年10月
Posted on 2014/10/27 by miyahara

花粉症の診断

  • 花粉症とは

花粉症はスギやヒノキなどの花粉がアレルギー反応を示し、くしゃみや鼻水のような症状が起きます。アレルギー性鼻炎のひとつですが、花粉症は花粉の飛んでいる時期にだけ症状がでることから、季節性アレルギー性鼻炎と呼ばれています。現在、日本人の約25%、そのうち約70%がスギ花粉症だと推定されています。

花粉症とカゼの症状には違いがあります。花粉症では、熱が出ないことが多い、無色で粘りのない鼻水が続く、目のかゆみを伴う、長期的に改善されない、晴れた日や風の強い日や雨が降った翌日に症状が影響を受ける、本人や家族がアレルギー体質といった特徴があります。アレルギー体質になりやすさは遺伝もありますが、排気ガスのような空気環境の悪化、生活習慣によって自律神経の働きのアンバランスが考えられています。

花粉症は鼻の症状だけではなく、目のかゆみ、涙、充血、のどのかゆみ、頭重感で日常生活に支障が長期間続きます。「花粉症くらいで仕事休めない…」となんとか市販薬で抑えようとしている人が多いと思います。しかし、花粉症はさまざまな植物の花粉が原因となるので、素人判断せずに花粉症かどうかを知るために診断を受けること、何の花粉に対してアレルギー症状を起こしているのか種類を特定すること、早めの治療で症状を軽減して快適な生活に改善されます。

 

  • 花粉症の検査

血液検査が主な検査になります。アレルギー反応があるとIgE抗体という物質が血液中に出てきます。IgE抗体がどの花粉から起きているのかを特定します。鼻水にはアレルギー反応があると好酸球という細胞が見つかります。この他、皮膚をアレルギーの原因と考えられるエキスで刺激して、15分くらいで皮膚が赤くなるかどうか、何種類かを同時に行なうことで原因となっている花粉を特定できます。病院によって異なりますが、原因となる花粉を鼻の粘膜につけて、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状がでるかどうかで確認します。

 

  • 花粉症の原因となりやすい植物

スギが最も多く、ヒノキ、ブタクサ、ヨモギなどが知られていますが、花粉の飛んでいる時期が同じでも他の花粉の可能性があります。

・樹木

スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ、マツ、カエデ、ブナ、ビャクシン、コナラ、ニレ、オリーブ、クルミ、ヤナギ、アカシア、クワ

・イネ科の植物

カモガヤ、オオアサガエリ、ハルガヤ、ギョウギシバ、ナガハグサ、ヒロハウシケグサ、ホソムギ、アシ、コヌカグサ、セイバンモロコシ、コムギ、オオスズメテッポウ、スズメノヒエ

・雑草

ブタクサ、ヨモギ、ブタクサモドキ、オオブタクサ、ニガヨモギ、フランスギク、タンポポ、ヘラオオバコ、シロザ、アキノキリンソウ、ヘメスイバ、イラクサ、カナムグラ

 

  • なぜここまで特定して診断する必要があるのか?

原因となっている花粉はひとつとは限りません。検査では他の原因がないか、反応の強さが分かり、治療方針の決定の目安にもなります。

 

Posted on 2014/10/27 by miyahara

花粉症が治った!

「毎年、花粉症の時期だけ通院したり薬を飲んだり、苦しむのはイヤだ! 治したい、治った人いないの?」と誰もが思います。治る可能性がある、または症状があったとしても軽くなる方法として漢方薬と舌下免疫療法があります。

 

漢方というと「すぐには効かない」「実際に効果があるのか」「薬が苦い」などいいイメージを持っている人が多いと思います。反対に「副作用がない」という良いイメージを持っている方もいるかもしれません。これまでの日本の医学ではあまり漢方による治療がなされて来ませんでした。いくつもの領域で漢方薬の効果が科学的に証明されていますが、漢方薬の効き方は病気や薬によって様々です。10数分で効果が出る場合もあれば、一部の病気は2~3年の服薬が必要です。漢方薬は苦みの強い薬というイメージがあります。比較的飲みやすいものも多いですし、すごくまずいものもあります。ただ、一般的に体質に合う効果が出る薬は飲みやすいことが多いとも言われています。

 

  • 舌下免疫療法

花粉症の治療には、対症療法と減感作療法があります。対症療法はステロイドや抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤などの薬で症状を抑えます。減感作療法はアレルゲン抽出液を少しずつ投与することで抗体を作る治療が行われます。口から少量のエキスを飲む舌下免疫療法は近年普及し、「花粉アレルギーが治った状態」を目指します。漢方薬と同じく即効性はなく、数年間かかります。

 

  • 漢方薬

人の体は健康と病気の二つの状態にはっきり分かれるのではありません。体調があまり良くないと病院で検査しても「異常無し」と言われることもあります。不調は感じているのに病気と言える程度ではないグレイゾーンがあります。これを東洋医学では「未病」と呼んでいます。病気ではないのですが、病気の発症前の状態と考え、放置すれば病気になる可能性があると考えています。

漢方は体質を改善すること、病気が悪くなる前に治していくことが目的です。西洋医学では病気と見なされないような不調も対象としています。

しかし、漢方の場合は、病名から薬を選ぶことはありません。同じ病名がついていても、症状や体質で選んでいきます。鼻水の量や粘り方、目の赤みやかゆみの有無、胃腸の調子、冷え性か、精神状態はどうかを聞いていきます。そのうえで、その人の体にいちばん合った漢方薬を処方します。また、花粉症の時期以外に体質的な問題点を解決していく方法もあります。症状があっても「ほとんど気にならない」、「薬を飲むほどではない」という状態を目指します。

Posted on 2014/10/27 by miyahara

花粉症の喉の痛みの関係性

花粉症は主に鼻や眼の症状ですが、喉の症状を感じる人は30%くらいいます。症状としては、かゆみ、痛み、違和感があるなどです。空気が乾燥していると、花粉も一緒に吸い込んで喉にくっついて、アレルギー症状が起きます。

解決策としては、加湿、喉の薬、漢方薬などがあります。

 

  • 加湿

乾燥は花粉だけでなく、ウイルスも吸い込む原因になります。加湿器で湿度をあげること、濡れたタオルを部屋で干すこと、こまめに少量の水を飲んで喉を潤す、マスクをして鼻や口から水蒸気が出過ぎないようにする、などの方法があります。

 

  • 喉の薬
    • 消炎剤を含むトローチ

喉に直接作用して殺菌する成分が入った薬です。

  • トラネキサム酸(注射、内服)

炎症やアレルギー症状が起きているときに、体内に増えすぎている酵素プラスミンを抑えます。口の中、喉の腫れ、痛みなどの症状を改善する薬です。

  • 消炎鎮痛剤

トラネキサム酸が効かない時に内服しますが、頻度は少なめに使用します。

  • うがい薬

イソジン、アズノールなど

 

  • 漢方薬

漢方薬を併用することでより効果的な治療が可能となります。

漢方薬は4つの体質によって使い分けられています。

・熱証(ねっしょう) 顔色が赤く興奮的で熱状を帯びる人。

・寒証(かんしょう) 顔色が蒼白く沈衰的で手足の冷える様なタイプの人。

・実証(じっしょう) 比較的体格が良く、体力に優れていて、赤ら顔、高血圧の傾向の人

・虚証(きょしょう) 比較的痩せ形で貧血傾向、低血圧傾向という“虚弱体質“の人

 

症状があるときに使う含嗽剤(かんぞうざい:口に含む)としては、甘草湯(かんぞうとう)があります。これは体質によらずに全ての人に使える便利な漢方薬です。

エキス剤としては138番・桔梗湯(ききょうとう)があります。これを200ml程度のお湯に溶かします。少量ずつ口に含む、または内服すると効果的で、非常に即効性もあります。

内服の漢方薬では実証(じっしょう)、熱証(ねっしょう)の人には、急性期には葛根湯加桔梗石膏(かっこんとうかききょうせっこう)を使います。

症状が慢性化した場合には109番・小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいこつかききょうせっこう)を使います。急性期から内服しても一定の効果が得られます。

虚証(きょしょう)、寒証(かんしょう)の人は急性期に『半夏湯(はんげとう)』を使います。半夏湯は、半夏(はんげ)・桂枝(けいし)・甘草(かんぞう)から構成されています。この3つは19番・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)を含むため、これで代用する事も可能です。症状が慢性化した場合にも109番・小柴胡湯加桔梗石膏が有効です。

 

喉の症状を感じたら、のど飴やうがいで痛み・違和感を和らげることは可能です。急性期の症状でも、体質に合う漢方薬には即効性があります。西洋薬ではよくある眠気の副作用も、漢方薬で眠気のない治療が可能となります。

 

 

Posted on 2014/10/27 by miyahara

花粉症に効くアロマ

リラックス効果でおなじみのアロマテラピーは花粉症の症状緩和やカゼの予防にも効果的な働きがあります。今回は、アロマオイル(精油)の中でよく使われるもの、気軽にできるものをご紹介します。

 

  • 日常生活で簡単にできる方法
  • マスクの中

ティッシュやコットンに精油を1滴たらします。精油はほとんどの種類が直接肌に触れると刺激が強いので、精油がついた部分は折りたたんでマスクの内側に入れます。また、精油は少量でも香りが強いです。周囲の人にも香りが届くので1滴で十分です。この方法を使えば家の中でも外出中でもアロマテラピーを取り入れることができます。

  • 精油入れのある加湿器

加湿器には精油を入れるための器がついているものがあります。その中に適量(大きさによって変わります。説明書で確認してください)を入れて、そのままスイッチをいれると、香りを含んだスチームが部屋に広がります。最近は小さめでアロマテラピーを楽しむ機能が中心のタイプのディフィーザーが多く販売されています。

  • 濡れたタオル

加湿器がなくても、濡れたタオルを干しておくと加湿効果があります。そのタオルにも1滴たらしておくことでも同じような効果が得られます。エアコンが近くにあれば風にのって香りが広がります。

  • お風呂に入れる

湿度の高い入浴時には、お風呂の湯に1滴精油を入れます。精油を直接肌につけると刺激が強いですが、風呂の中に1滴程度なら濃度が低いので刺激は弱いです。お湯の水蒸気に香りが含まれるので、入浴中は体を洗っていてもずっと広がっています。

 

  • 花粉症に効果のあるアロマオイルの種類

アロマオイルは種類が多く、店先で何を選んだらいいのか迷ってしまう人が多いと思います。おおざっぱに「リラックス系」「スッキリ系」「やる気を出す系」などが書かれていますが、その中でもアロマテラピーの専門家が花粉症対策におすすめしている種類を紹介します。

  • ティートリー

オーストラリアの先住民であるアボリジニが、この木の葉をお茶にして飲んでいたことから、ティー・トリー(Tea Tree)と名づけられました。傷や感染症を治す薬として利用していたといいます。ティートリーには強い抗菌、抗ウイルス作用もあるのでカゼ対策にも使われています。

  • ユーカリ

ユーカリにも強い抗菌、抗ウイルス作用が期待できます。また、ユーカリに含まれる1.8-シネオールという成分はタンを切るのに優れているので、セキ、ぜんそく、鼻づまりのホームケアに使われることもあります。クールな香りで、ティートリーと比べるとユーカリの香りの方が刺激があります。購入する時に実際の香りを比較して、気に入るほうを選んだり、アロマテラピーの知識を持つ店員に聞いてみるといいでしょう。

 

  • ペパーミント

メントール(ハッカ)の香りで有名です。ユーカリと同じく、鼻粘膜の腫れを鎮め、空気の通りをよくしてくれます。 粘膜の炎症を抑えるたりや、免疫力を高める作用が期待できるため、咳や喉の痛み、鼻づまりに適しています。ペパーミントはガムや歯磨きチューブ・洗口液などの様々な香りづけに使われています。

 

 

Posted on 2014/10/27 by miyahara

花粉症薬の強さ

抗アレルギー薬は副作用として眠気があります。仕事中に強い眠気で集中力が続かずに、効率的に考えたり動けないこともあります。薬によっては眠気の強さ・効果の強さに差があります。よく使われる薬についてまとめてみました。

 

・アレグラ…服用は1日2回です。眠気はほとんどなく、効果は強いです。

・クラリチン…服用は1日1回です。眠気はほとんどないですが、効果はアレグラよりは弱いです。

・エバステル…服用は1日1回です。眠気はほとんどなく、効果は強いです。

・アレジオン…服用は1日1回です。眠気はほとんどなく、効果は強いです。

・アレロック…服用は1日2回です。眠気がありますが、効果はかなり強いです。

・ジルテック…服用は1日1回です。眠気がありますが、効果はかなり強いです。

 

最近の抗アレルギー薬は、眠気が少なく、1日1回の内服でコントロールできるものが増えています。眠気が少なく、1日1回の内服で済むのはエバステル、クラリチン、アレジオンなどがです。ステロイドの内服薬(セレスタミン、リンデロン)は眠気がほとんどなく、とても効果が強い薬です。医師の指示通り短期間飲む場合は、副作用もほとんどなく、安全性が高い治療法です。内服薬以外の点鼻薬や点眼薬は眠気はなく、効果的です。

 

  • 眠気、副作用の少ない漢方薬

漢方薬は抗ヒスタミン薬などの西洋薬による花粉症治療に較べて眠くならないというのも特徴です。花粉症に対しては症状の緩和だけでなく、全身の体質改善も期待もあるほどです。一時的に症状を抑える西洋薬を使う治療を「対症療法」、花粉症の時期を問わずに使用して、なりにくい体質に変えようとする「根本治療」と呼んでいます。

根本治療と対症療法を組み合わせた治療法を、漢方では「標本同治」(ひょうほんどうち)といっています。

・鼻水が透明で水っぽく、冷えなどの症状を伴う場合

『小青竜湯(しょうせいりゅうとう)』や『麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)』のように肺を温める薬を使います。

・白っぽくて粘る鼻水と鼻づまり、目の赤みやかゆみなどの熱症状が出ている場合

『麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)』や『五虎湯(ごことう)』で肺の熱をとりのぞく薬を使います。

その人の症状や体質素因に合わせた薬を処方して治療を行います。また、漢方からみた生活上の注意点なども、合わせてアドバイスします。

しかし、シーズン中は対症療法中心で、根本治療のほうになかなか力を入れられません。シーズン外の治療が有効な理由は、「敵」のいないオフシーズンであれば、じっくりと血のめぐりや内臓の調和を整えることができるからです。体の中で作られてきた「体の環境」を改善し、症状が出ないようにすることは十分に可能です。また、症状が現れた場合も、軽度になる場合が多いので、対症療法の効き目も高くなります。

 

 

Posted on 2014/10/27 by miyahara

花粉症何でもランキング

花粉症対策として、他の人は何をやっているか気になりますよね。薬以外で、もっと効果のある方法はないかと考える参考になる方法について、株式会社ウェザーニュースが2013年に発表した「第1回花粉症調査」があります。「花粉症対策として行なっていること」の項目でランキングを見つけました。

 

まずは、1~5位です。

1位 マスク

2位 飲み薬

3位 部屋干し★

4位 うがい

5位 空気清浄器★

定番中の定番ですね。

 

次、6~10位です。

6位 目を洗う★

7位 点鼻薬

8位 眼鏡★

9位 ヨーグルト

10位 通院

この中から★をピックアップして具体的対策方法を解説します。

 

★部屋干し

部屋干しをして花粉がつくのを防ぐためにはとてもいい方法ですが、生乾きや匂いが気になります。梅雨時なら仕方がないですが、晴れの日は布団だって干したいです。実際には「部屋干しは嫌い・したくない」と考えている人が多いと思います。洗濯物から花粉を家の中に入れないためにはどうすればいいでしょうか。

まず、手で払う人が多そうですね。手でパンパン叩いたら落ちていきそうな感じがしますが、実際にはほとんど落とされていません。しかし、乾いた状態から外に出して、手で払うとかなり落ちるそうです。これは部屋の中で一旦干して、乾いてきたら外に干す、取り込むときに手で払うという方法がいいということでしょう。少々面倒ですが部屋干しでの生乾きや匂いが気になる人にとっては、いい方法だといえるでしょう。

また、花粉がつきにくい方法もあります。花粉は朝は少なく、14時~15時頃は多く飛散しています。しかし、ほとんどの人は午前中に干しても夕方近くになってから取り込んでいて、花粉を大量に部屋に持ち込んでしまいます。外干しするには午前中早めに干し、昼過ぎには取り込んだほうがよさそうです。

 

★空気清浄器

最近の空気清浄器はほこりや臭い、花粉だけではなく、除菌やウイルスを取り除く機能がついたものが多いです。花粉の多い時間帯は窓を閉めて、部屋に入れない、入ったとしてもできるだけ減らすために空気清浄機が役立ちます。また、湿度が低いと花粉が飛びやすいので、加湿機能もあったほうがいいでしょう。喉が渇いていると花粉やウイルスを吸い込んだ時に喉にくっつきやすく、カゼの予防のためにも効果があります。

 

★目を洗う

よく「目を取り出して洗いたいほどかゆい」と表現され、花粉症対策などのために、目を洗うキットも市販されています。しかし、かゆいたびに頻繁にするのは目に良くありません。角膜の表面には、涙液層という層があります。この層には免疫機能があり、雑菌が入ったときにガードする働きがあります。目を洗うと涙液層の成分も洗い流してしまうため、花粉やほこりをさらに付着させてしまいやすくなって、さらにアレルギー反応を起こしてしまうこともあります。

また、まぶたやまつげごと目をカップで覆って洗浄するため、雑菌も全部目の中に入れてしまう危険性もあります。カップは片方が終わったら、一旦洗ってからもう片方の洗浄が必要です。

洗浄液の中には防腐剤が入っていることがあるので、防腐剤が入っていないもの、できれば生理食塩水が理想です。眼科でも「目を洗う」ことは少なくなりました。角膜がダメージを受けやすいことが分かってきたため、学校のプール後の目洗いは行なわれなくなってきました。どうしても洗いたいときは、防腐剤が入っていない人工涙液を多めに点眼するほうがいいです。

 

★眼鏡

普段はコンタクトレンズを使用している人も、花粉症の時期は眼鏡に変えたほうがいいでしょう。コンタクトレンズに花粉が付着すると、洗浄しても落ちにくく、また花粉がついたままのレンズを目に乗せることになってしまいます。もし、コンタクトレンズのままがいいという人には1日の使い捨てタイプをおすすめします。

また、眼鏡にはサイドのすき間まで覆うカバーのようなタイプがあります。これはドライアイでの治療にも使われていて、目に外部の空気が入ってこないようになっています。

 

 

Posted on 2014/10/27 by miyahara

花粉症に効くクスリ

「今年もやってきた花粉症、時間がないから帰りに何かおクスリ買えばいいや」と自分で勝手に選んでいませんか? 薬局になら薬剤師もいますが、相談はしましたか? 棚にある箱をレジに持って行っただけでは心配ですね。「鼻のクスリ」「目のクスリ」にもいろいろあるのです。薬局には医師からの処方箋がないと購入できない薬もあります。せっかくなら一番あなたの体に合う薬を選びたいと思いませんか。医師が問診や検査の結果を見て、症状の出方やライフスタイルを考慮して最適な薬を選んでくれます。また、他の薬との飲み合わせや副作用の影響も考えてくれます。よりよい治療を受けるためには、ちょっと面倒でも受診することをお勧めします。

 

  • 花粉症の治療に使われる薬の種類

①抗ヒスタミン薬(経口薬、点鼻薬、点眼薬)

花粉症の治療薬として主に使われる薬で、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどを引き起こすヒスタミンの作用を抑えます。経口の抗ヒスタミン薬には、大きく分けると古いタイプ(第1世代)のものと新しいタイプ(第2世代)の2種類があり、最近では眠気や口の渇きなどの副作用が軽減された第2世代の抗ヒスタミン薬が主流です。 また、メディエーター遊離抑制作用を併せ持つものや、鼻づまりに効果があるものなど、さまざまな特徴を持つものがそろっています。

 

②メディエーター遊離抑制薬(経口薬、点眼薬、点眼薬)

花粉が体内に入ったとき、アレルギー症状を引き起こす体内物質(ヒスタミンやメディエーター)が出るのを抑える薬です。薬を使いはじめてから十分な効果が現れるまでに2週間ほどかかるため、比較的早めに使用をはじめる必要があります。

 

③抗ロイコトリエン薬(経口薬、点鼻薬、点眼薬)

鼻づまりの原因となる鼻粘膜の腫れを引き起こすロイコトリエンが、免疫細胞から放出されるのを抑える薬です。鼻づまりを改善する効果が期待できるため、抗ヒスタミン薬などと組み合わせて使用されることが多いです。

 

③血液収縮薬(点鼻薬)

アレルギー性鼻炎の治療の際に鼻に噴霧する点鼻薬で、粘膜の血管を収縮させて粘膜の腫れを取り除くことで、鼻づまりに効果を示します。使い過ぎると鼻づまりが強くなるときもあるので、1日1~2回で夜寝る前に使うのが基本です。

 

④ステロイド薬

症状が強いときに使われ、点鼻薬、経口薬、点眼薬があります。免疫反応を抑え、どのタイプの症状にも効果がみられます。

 

(ⅰ)鼻噴霧用ステロイド薬

鼻づまりなどの症状がひどいときに、鼻に噴霧する薬。定期的に使用しないと効果が十分発揮されません。

(ⅱ)経口ステロイド薬

鼻噴霧用ステロイド薬では抑制できない場合に経口ステロイド薬を使うことがあります。ただし、副作用を考慮して短期間の投与に限定して服用します。

(ⅲ)点眼薬

目の症状がひどいときに使うことがあります。定期的な検査が必要ですので、使用にあたっては眼科医に相談してください。

 

  • 注意点

①風邪薬と一緒に飲まないこと

共通する作用や成分が入っていると血中濃度が高くなり、副作用がでやすくなります。

②症状の軽い日も飲むこと

晴れや強風の日は症状が重く、雨の日は軽くなる傾向があります。飲まないでいると、次に大量に花粉が飛んだ時に、一気に症状がひどくなります。きちんと飲んでいれば良い状態を保つことができます。花粉症の時期が終わって症状が消失してから、医師の指示によって減量していきます。

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Posted on 2014/10/27 by miyahara

花粉症とマスク

花粉症の必需品といえばマスク、現在は多種のマスクがありすぎて、どれを選んだらいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。あなたに合うマスク選びに役立つ情報を集めてみました。

 

  • 家庭用マスク

 

マスクには「家庭用マスク」「医療用マスク」「産業用マスク」の3種類があります。「花粉症は病気だから医療用のほうがいい?」と思われるかもしれませんが、医療用マスクは家庭用マスクと比べると、さらに細かいフィルター機能がついているので、病院や看護・感染症防止のために作られたものです。花粉の粒の大きさは、それほど小さくはないので家庭用マスクで十分です。家庭用マスクは花粉症以外にも防寒や保湿のために日常的に使われます。フィルター機能と通気性の良さから、長時間快適に過ごせるのが特徴です。

 

  • マスクの素材

□ガーゼ

ガーゼは家庭用のマスクとしては古くから使われているものです。保湿効果が高く、主に綿織物を重ね合わせたもので作られています。最近では中に特殊なフィルターを縫いこんで、花粉を通りにくくしたものが増えています。

□不織布

「織っていない布」のことですが、繊維や糸を織らずに、熱や機械、化学的な方法で繊維を接着させたりからみあわせた薄いシートです。複数の原料を使って厚みや空間を調節できます。ガーゼは洗ってまた使用できますが、不織布のマスクは使い捨てが一般的です。フィルター機能としては粒子が通りにくいので、初期は医療用でしたが、現在は家庭用マスクにも広く使われています。

 

  • マスクの形

□平型

古くからおなじみのタイプで、ガーゼマスクに使われることが多いです。

□プリーツ型

立体的になるプリーツ構造のタイプです。顔の全部にフィットするので、圧迫感がありません。プリーツ構造を活かして、口の動きの邪魔をせず話してもずれにくいのが特徴です。プリーツ部分を広げると、口の前に空間を作ることができるので呼吸が楽になります。

□立体型

顔のラインに沿った形で、密着性が高いのが特徴です。顔の形に合うデザインをされているので、すき間なくフィットします。マスクと口元に空間ができる形をしているので、息苦しさや話しづらさがありません。また、女性には口紅がつきにくいので人気があります。

 

  • マスクの選び方

□用途

花粉用とカゼ用マスクの差は粒子の大きさによる通りにくさです。花粉の大きさは20~30ミクロン、ウイルスは0.1~0.3ミクロンです。カゼ用マスクはウイルスの侵入防止や飛沫防止のためにより高いバリアができます。花粉用マスクはウイルスが通ってしまいますが、薄くて通気性が高いので付け心地が良いのが特徴です。両方を兼ねるなら、カゼ用マスクが効果的でしょう。

□密着性と付け心地

マスクが自分に合っているかどうかは購入して実際に使ってみないと分かりません。密着性や付け心地はいくつか試してみて、呼吸のしやすさ、話しやすさ、顔とのすき間がないか、耳にかけるゴムの強さ、不快感のなさなどを参考に比べて選んでみましょう。

□サイズ

家族で同じ大きさのマスクを使っていることも多いと思いますが、その人によってサイズが合っていないすき間から花粉やウイルスが入ってしまい、マスクの効果が発揮されません。では、自分に合うサイズはどのように測定したらよいのでしょうか?

購入の目安としての測定法として、親指と人差し指でL字型を作り、親指の先端は耳の付け根の一番高いところ、人差し指は鼻の付け根から1cm下のところに当てます。指先の幅を測った長さが…

・9~11cm→子供用サイズがおすすめ

・10.5~12.5cm→小さめサイズがおすすめ

・12~14.5cm→ふつうサイズがおすすめ

・14cm以上→大きめサイズがおすすめ

 

  • マスクを衛生的に使うためには

マスクを長時間使用していると、呼吸で湿ったり、においがたまっていきます。その原因はマスクに雑菌が繁殖していることです。使い捨ての不織布は1日1枚、ガーゼタイプは洗濯して再利用できますが、繊維がほつれないように手洗い、漂白剤は使用しないという点を覚えておいてください。

 

Posted on 2014/10/27 by miyahara

花粉症でも鼻血は出る

花粉症の症状と言うと、鼻水やくしゃみがおなじみですが、中には鼻血を起こす人もいます。

花粉が鼻の中に入ってきて、粘膜が「異物」「侵入物」と認識すると、鼻水やくしゃみで体の外へ排除しようとするのです。

 

これらは鼻がムズムズした感じやかゆみなども伴います。鼻水が出てきたら、そのまま放っておくことは衛生的にもマナーとしても頻繁に鼻をかんだりしてティッシュで鼻の中の違和感をすっきりさせようとします。

 

  • 花粉症と鼻血の関係性

花粉症の人の鼻の粘膜は繰り返されるアレルギー反応で、鼻の粘膜は刺激に過敏になり、毛細血管が破れやすくなっています。そこへ激しい鼻かみやティッシュで擦る、指で触れてしまうと出血しやすい状態になるのです。粘膜の過敏性は一度起きてしまうと自然にはなかなか戻りません。花粉症の治療は、アレルギー反応の原因となっているヒスタミンという物質を抑えることで症状を緩和します。鼻血を防ぐには過敏性の粘膜に刺激を与えないことです。

 

点鼻薬や内服薬で症状を抑えて、自分で刺激を与えないようにするのが一番効果のある方法です。また、マスクで花粉を侵入させないこと、部屋に花粉を持ち込まない、空気清浄器で花粉を除去するなどの対策も有効です。

 

  • 鼻血が出た時の対処法

もし鼻血になってしまったら、正しい処置で止血しましょう。ひと昔前まで「上を向く」「体を横にする」などがありましたが、これらは逆に危険な方法であると言われています。体は座って背中を椅子や壁にもたれかけて、頭は下を向くようにします。もし、横にならないとしんどいという場合は、頭は高い位置になるような姿勢をとります。上を向くと、血液が口の中に入って飲み込んでしまいます。血液を飲み込むと嘔吐の原因となるので、血液が口に流れてきてしまったら吐き出してください。

 

出血の勢いを止めるには、鼻の中を刺激しないようにティッシュを鼻にあてます。出血している側の血管を圧迫するように指でつまみます。出血を止めるにはリラックスすることも大切です。濡らしたタオルを頭や首にかけておくといいでしょう。もし血液を飲み込んでしまうと吐き気が起きます。ビニール袋を手の届く場所に置いておくと便利です。

再び出血することを防ぐには、鼻の中に残った血液の固まりやかさぶたを無理に取らないようにします。また、強い刺激を与えないように鼻を強くかんだり中をこすったりしないことです。高血圧の人は出血が止まりにくいこともあるので、血圧を測定しながら出血が長時間続く場合は病院での処置が必要です。

 

  • まとめ

鼻の中の粘膜の下にある毛細血管が破れるのが出血の原因ですから、ムズムズしても触らない、無理やり鼻水を出そうとしないことなど刺激を与えないことが一番の予防策です。しかし、症状は我慢せずに薬で抑えておけば、さらなる予防策となります。花粉症の始まる時期の前から薬を使用すると、症状も軽減しやすいと言われています。早めの受診で花粉が飛び交う前に準備しておきましょう。

 

Posted on 2014/10/27 by miyahara

最近体がだるい…その倦怠感の原因は花粉症かもしれません!

  • 花粉症になるとなぜだるくなるの?

花粉症は、花粉を体から守ろうとする過剰な防衛反応によって起きます。花粉症の症状が出やすいのはスギ花粉が活発に飛ぶ2月から4月ですが、ヒノキやブタクサといった他の樹木や植物の花粉にも反応するということになると、1年の大半は体が常に花粉と戦っている状態なのです。1年の大半を花粉に向けて免疫系がフル活動していると、免疫力そのものも低下しやすくなり、全身の体力が低下します。その結果、花粉症の症状が続くと体がだるいと感じるようになるのです。

 

  • 花粉症対策でだるい体とサヨナラする!

まずは花粉が体に触れる機会を減らすことが大切です。晴れて風が強い日は花粉がたくさん飛びがちですし、お昼頃から15時頃までが花粉の飛散量がピークになりますので、出来る限りこのような天候・時間帯の外出は避けましょう。

 

しかし、日常生活を送る中では「晴れて風が強い日は外出しない」「お昼頃から15時頃までは外出しない」と言えない事もあります。そのような時にはマスクやメガネ・ゴーグルをして花粉から体を守って外出しましょう。私は「JINS 花粉Cut」とマスクのダブル使いで外出しますが、花粉症による体のだるさや鼻水・鼻づまり・目のかゆみ・発熱といった症状がかなり緩和されます。

 

さらに、食生活を見直すことも大切です。肉中心の高タンパク質な食生活は花粉症が発症する原因だと言われていますので、日頃からバランスの良い食事を心がけることで、花粉症全体の症状緩和にも繋がります。ヨーグルトに含まれる乳酸菌のうち、ビフィズス菌やラクトバチルス菌には花粉症の原因といわれているTh1・Th2という2つの免疫細胞のバランスを良くする働きがありますし、キノコ類に含まれているビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6は免疫機能を高める働きがあります。

 

  • まとめ

体のだるさというものは、つい「ちょっと疲れてるだけだろう」などという感じで軽視してしまいがちですが、そのような軽率な判断は禁物です。

体がだるいと感じたときに、鼻水・鼻づまり・37度前後の発熱・目のかゆみなどを伴っていたら花粉症だと思った方が良さそうです。そして、少しでも早く病院に行って医師の診察を受けて下さい。

 

また、花粉症の原因として、過度なストレスも考えられます。日頃から十分な睡眠や運動を心掛けることで、だるい体も和らぎ、花粉症全体の症状も緩和できる可能性がありますので、ぜひ実践してみて下さい。

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