花粉症あれこれ

Posted on 2014/10 by miyahara

花粉症が治った!

「毎年、花粉症の時期だけ通院したり薬を飲んだり、苦しむのはイヤだ! 治したい、治った人いないの?」と誰もが思います。治る可能性がある、または症状があったとしても軽くなる方法として漢方薬と舌下免疫療法があります。

 

漢方というと「すぐには効かない」「実際に効果があるのか」「薬が苦い」などいいイメージを持っている人が多いと思います。反対に「副作用がない」という良いイメージを持っている方もいるかもしれません。これまでの日本の医学ではあまり漢方による治療がなされて来ませんでした。いくつもの領域で漢方薬の効果が科学的に証明されていますが、漢方薬の効き方は病気や薬によって様々です。10数分で効果が出る場合もあれば、一部の病気は2~3年の服薬が必要です。漢方薬は苦みの強い薬というイメージがあります。比較的飲みやすいものも多いですし、すごくまずいものもあります。ただ、一般的に体質に合う効果が出る薬は飲みやすいことが多いとも言われています。

 

  • 舌下免疫療法

花粉症の治療には、対症療法と減感作療法があります。対症療法はステロイドや抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤などの薬で症状を抑えます。減感作療法はアレルゲン抽出液を少しずつ投与することで抗体を作る治療が行われます。口から少量のエキスを飲む舌下免疫療法は近年普及し、「花粉アレルギーが治った状態」を目指します。漢方薬と同じく即効性はなく、数年間かかります。

 

  • 漢方薬

人の体は健康と病気の二つの状態にはっきり分かれるのではありません。体調があまり良くないと病院で検査しても「異常無し」と言われることもあります。不調は感じているのに病気と言える程度ではないグレイゾーンがあります。これを東洋医学では「未病」と呼んでいます。病気ではないのですが、病気の発症前の状態と考え、放置すれば病気になる可能性があると考えています。

漢方は体質を改善すること、病気が悪くなる前に治していくことが目的です。西洋医学では病気と見なされないような不調も対象としています。

しかし、漢方の場合は、病名から薬を選ぶことはありません。同じ病名がついていても、症状や体質で選んでいきます。鼻水の量や粘り方、目の赤みやかゆみの有無、胃腸の調子、冷え性か、精神状態はどうかを聞いていきます。そのうえで、その人の体にいちばん合った漢方薬を処方します。また、花粉症の時期以外に体質的な問題点を解決していく方法もあります。症状があっても「ほとんど気にならない」、「薬を飲むほどではない」という状態を目指します。