花粉症あれこれ

Posted on 2014/10 by miyahara

花粉症の診断

  • 花粉症とは

花粉症はスギやヒノキなどの花粉がアレルギー反応を示し、くしゃみや鼻水のような症状が起きます。アレルギー性鼻炎のひとつですが、花粉症は花粉の飛んでいる時期にだけ症状がでることから、季節性アレルギー性鼻炎と呼ばれています。現在、日本人の約25%、そのうち約70%がスギ花粉症だと推定されています。

花粉症とカゼの症状には違いがあります。花粉症では、熱が出ないことが多い、無色で粘りのない鼻水が続く、目のかゆみを伴う、長期的に改善されない、晴れた日や風の強い日や雨が降った翌日に症状が影響を受ける、本人や家族がアレルギー体質といった特徴があります。アレルギー体質になりやすさは遺伝もありますが、排気ガスのような空気環境の悪化、生活習慣によって自律神経の働きのアンバランスが考えられています。

花粉症は鼻の症状だけではなく、目のかゆみ、涙、充血、のどのかゆみ、頭重感で日常生活に支障が長期間続きます。「花粉症くらいで仕事休めない…」となんとか市販薬で抑えようとしている人が多いと思います。しかし、花粉症はさまざまな植物の花粉が原因となるので、素人判断せずに花粉症かどうかを知るために診断を受けること、何の花粉に対してアレルギー症状を起こしているのか種類を特定すること、早めの治療で症状を軽減して快適な生活に改善されます。

 

  • 花粉症の検査

血液検査が主な検査になります。アレルギー反応があるとIgE抗体という物質が血液中に出てきます。IgE抗体がどの花粉から起きているのかを特定します。鼻水にはアレルギー反応があると好酸球という細胞が見つかります。この他、皮膚をアレルギーの原因と考えられるエキスで刺激して、15分くらいで皮膚が赤くなるかどうか、何種類かを同時に行なうことで原因となっている花粉を特定できます。病院によって異なりますが、原因となる花粉を鼻の粘膜につけて、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状がでるかどうかで確認します。

 

  • 花粉症の原因となりやすい植物

スギが最も多く、ヒノキ、ブタクサ、ヨモギなどが知られていますが、花粉の飛んでいる時期が同じでも他の花粉の可能性があります。

・樹木

スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ、マツ、カエデ、ブナ、ビャクシン、コナラ、ニレ、オリーブ、クルミ、ヤナギ、アカシア、クワ

・イネ科の植物

カモガヤ、オオアサガエリ、ハルガヤ、ギョウギシバ、ナガハグサ、ヒロハウシケグサ、ホソムギ、アシ、コヌカグサ、セイバンモロコシ、コムギ、オオスズメテッポウ、スズメノヒエ

・雑草

ブタクサ、ヨモギ、ブタクサモドキ、オオブタクサ、ニガヨモギ、フランスギク、タンポポ、ヘラオオバコ、シロザ、アキノキリンソウ、ヘメスイバ、イラクサ、カナムグラ

 

  • なぜここまで特定して診断する必要があるのか?

原因となっている花粉はひとつとは限りません。検査では他の原因がないか、反応の強さが分かり、治療方針の決定の目安にもなります。