花粉症あれこれ
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花粉症でも鼻血は出る
花粉症の症状と言うと、鼻水やくしゃみがおなじみですが、中には鼻血を起こす人もいます。
花粉が鼻の中に入ってきて、粘膜が「異物」「侵入物」と認識すると、鼻水やくしゃみで体の外へ排除しようとするのです。
これらは鼻がムズムズした感じやかゆみなども伴います。鼻水が出てきたら、そのまま放っておくことは衛生的にもマナーとしても頻繁に鼻をかんだりしてティッシュで鼻の中の違和感をすっきりさせようとします。
- 花粉症と鼻血の関係性
花粉症の人の鼻の粘膜は繰り返されるアレルギー反応で、鼻の粘膜は刺激に過敏になり、毛細血管が破れやすくなっています。そこへ激しい鼻かみやティッシュで擦る、指で触れてしまうと出血しやすい状態になるのです。粘膜の過敏性は一度起きてしまうと自然にはなかなか戻りません。花粉症の治療は、アレルギー反応の原因となっているヒスタミンという物質を抑えることで症状を緩和します。鼻血を防ぐには過敏性の粘膜に刺激を与えないことです。
点鼻薬や内服薬で症状を抑えて、自分で刺激を与えないようにするのが一番効果のある方法です。また、マスクで花粉を侵入させないこと、部屋に花粉を持ち込まない、空気清浄器で花粉を除去するなどの対策も有効です。
- 鼻血が出た時の対処法
もし鼻血になってしまったら、正しい処置で止血しましょう。ひと昔前まで「上を向く」「体を横にする」などがありましたが、これらは逆に危険な方法であると言われています。体は座って背中を椅子や壁にもたれかけて、頭は下を向くようにします。もし、横にならないとしんどいという場合は、頭は高い位置になるような姿勢をとります。上を向くと、血液が口の中に入って飲み込んでしまいます。血液を飲み込むと嘔吐の原因となるので、血液が口に流れてきてしまったら吐き出してください。
出血の勢いを止めるには、鼻の中を刺激しないようにティッシュを鼻にあてます。出血している側の血管を圧迫するように指でつまみます。出血を止めるにはリラックスすることも大切です。濡らしたタオルを頭や首にかけておくといいでしょう。もし血液を飲み込んでしまうと吐き気が起きます。ビニール袋を手の届く場所に置いておくと便利です。
再び出血することを防ぐには、鼻の中に残った血液の固まりやかさぶたを無理に取らないようにします。また、強い刺激を与えないように鼻を強くかんだり中をこすったりしないことです。高血圧の人は出血が止まりにくいこともあるので、血圧を測定しながら出血が長時間続く場合は病院での処置が必要です。
- まとめ
鼻の中の粘膜の下にある毛細血管が破れるのが出血の原因ですから、ムズムズしても触らない、無理やり鼻水を出そうとしないことなど刺激を与えないことが一番の予防策です。しかし、症状は我慢せずに薬で抑えておけば、さらなる予防策となります。花粉症の始まる時期の前から薬を使用すると、症状も軽減しやすいと言われています。早めの受診で花粉が飛び交う前に準備しておきましょう。