花粉症あれこれ

Posted on 2014/10 by miyahara

花粉症に効くクスリ

「今年もやってきた花粉症、時間がないから帰りに何かおクスリ買えばいいや」と自分で勝手に選んでいませんか? 薬局になら薬剤師もいますが、相談はしましたか? 棚にある箱をレジに持って行っただけでは心配ですね。「鼻のクスリ」「目のクスリ」にもいろいろあるのです。薬局には医師からの処方箋がないと購入できない薬もあります。せっかくなら一番あなたの体に合う薬を選びたいと思いませんか。医師が問診や検査の結果を見て、症状の出方やライフスタイルを考慮して最適な薬を選んでくれます。また、他の薬との飲み合わせや副作用の影響も考えてくれます。よりよい治療を受けるためには、ちょっと面倒でも受診することをお勧めします。

 

  • 花粉症の治療に使われる薬の種類

①抗ヒスタミン薬(経口薬、点鼻薬、点眼薬)

花粉症の治療薬として主に使われる薬で、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどを引き起こすヒスタミンの作用を抑えます。経口の抗ヒスタミン薬には、大きく分けると古いタイプ(第1世代)のものと新しいタイプ(第2世代)の2種類があり、最近では眠気や口の渇きなどの副作用が軽減された第2世代の抗ヒスタミン薬が主流です。 また、メディエーター遊離抑制作用を併せ持つものや、鼻づまりに効果があるものなど、さまざまな特徴を持つものがそろっています。

 

②メディエーター遊離抑制薬(経口薬、点眼薬、点眼薬)

花粉が体内に入ったとき、アレルギー症状を引き起こす体内物質(ヒスタミンやメディエーター)が出るのを抑える薬です。薬を使いはじめてから十分な効果が現れるまでに2週間ほどかかるため、比較的早めに使用をはじめる必要があります。

 

③抗ロイコトリエン薬(経口薬、点鼻薬、点眼薬)

鼻づまりの原因となる鼻粘膜の腫れを引き起こすロイコトリエンが、免疫細胞から放出されるのを抑える薬です。鼻づまりを改善する効果が期待できるため、抗ヒスタミン薬などと組み合わせて使用されることが多いです。

 

③血液収縮薬(点鼻薬)

アレルギー性鼻炎の治療の際に鼻に噴霧する点鼻薬で、粘膜の血管を収縮させて粘膜の腫れを取り除くことで、鼻づまりに効果を示します。使い過ぎると鼻づまりが強くなるときもあるので、1日1~2回で夜寝る前に使うのが基本です。

 

④ステロイド薬

症状が強いときに使われ、点鼻薬、経口薬、点眼薬があります。免疫反応を抑え、どのタイプの症状にも効果がみられます。

 

(ⅰ)鼻噴霧用ステロイド薬

鼻づまりなどの症状がひどいときに、鼻に噴霧する薬。定期的に使用しないと効果が十分発揮されません。

(ⅱ)経口ステロイド薬

鼻噴霧用ステロイド薬では抑制できない場合に経口ステロイド薬を使うことがあります。ただし、副作用を考慮して短期間の投与に限定して服用します。

(ⅲ)点眼薬

目の症状がひどいときに使うことがあります。定期的な検査が必要ですので、使用にあたっては眼科医に相談してください。

 

  • 注意点

①風邪薬と一緒に飲まないこと

共通する作用や成分が入っていると血中濃度が高くなり、副作用がでやすくなります。

②症状の軽い日も飲むこと

晴れや強風の日は症状が重く、雨の日は軽くなる傾向があります。飲まないでいると、次に大量に花粉が飛んだ時に、一気に症状がひどくなります。きちんと飲んでいれば良い状態を保つことができます。花粉症の時期が終わって症状が消失してから、医師の指示によって減量していきます。

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